ハスクバーナでジムカーナ!

モトジムカーナに参戦しています。
10年度最終戦でB級昇格を決めたDR-Z400SMからハスクバーナSM450Rに乗換てA級を狙っています。

マシンを改造したりセッティングしたり、乗り方を工夫したりする話。
大会でのリザルトと動画が話題の中心です。
モトジムカーナ全般の話もします。

想定する主な読者はハスクSM450Rやモトジムカーナに興味がある方、すでに参戦を始めているジムカーナ選手です。

関東だけでも7台以上、全国合わせれば二桁にまで増えてきたジムカーナ仕様のハスクですが、ジムカーナDRZの元祖のHPのような情報が未だにありません。
これからハスクに乗り換えてみようと思う方やセッティングなどで悩んでいる方と情報共有していける内容になればと思います。

2013年5月24日金曜日

モトジムカーナにおけるチーム その2

前回の記事(http://husqvarnasm450rgymkhana.blogspot.jp/2013/05/blog-post.html)で
「チーム毎に違う参加可能練習会、不可能練習会を調べろ。それもコッソリ」
と書いたんですが、先の理由の回答から。

答え:堂々と訊くと感じ悪いから。

チームは互助組織です。
お互いに助け合い、一緒に練習し、一緒に上を目指し、一緒に苦労を共有する仲間です。
実利面で練習場所を共有するという面を否定する選手はいませんが、建前じゃなく、本気でチームの仲間を特別な仲間として大事にする選手がほとんどです。

そんな中でこれからチームに入ろうという選手が、練習会という実利面だけを確認してくれば「この人と一緒にやりたい」とか「この人を育てよう」と思われなくなる可能性が高いのです。

例えると大学のサークル、いや就職活動が近いでしょうか。

就職先を決めるにあたって、給与水準、休日日数、福利厚生などの実利面をしっかり調べて比べる事はとても重要です。
しかしだからと言って面接やエントリーシートで「有休取れますか?夏休みは何日ですか?昇給ペースはどうですか?」とか「給与が高く福利厚生などの待遇面で得だと思うので志望します」とか「他社の条件と比較しています」と堂々とやれば、大概の場合は採用されません。

一緒に働きたい、と思われなくなるからです。

そこで大人の悪知恵を使わせる通過儀礼として「御社が第一志望です」と言わせるわけです。実際がどうであろうと、この程度の事がしれっと言えない方は少なくとも民間企業ではやっていけないのです。


さて前回は練習会への参加権によるチームのメリットを書きましたが、もうひとつのメリットである仲間について書きます。

ジムカーナ仲間は本質的には趣味の友人という関係でチーム内であろうと外であろうと仲良くすごせます。私にしてもチームが違ってもチーム員以上によく会うような仲が良い友人はいます。

しかしチームという枠がある事で、チーム員に対してはチーム員であるというだけで協力しますし、協力を求められます。

例えば下のクラスの選手への指導。
ナントカ練習会の講師のような特別な場面は別として、ノービス選手に丁寧に指導するという事はよほど請われないとしません。
一言程度のワンポイントアドバイスはしますが、継続して指導し続けられる予定がないので、その場その場のアドバイスしかできません。
車体のセッティングなんかも簡単に思ったことは言えても、その後の責任を取れないので「こんなのも試してみたら」位しか言えません。

チーム員だと違います。
自分がほとんど面識がなく、他のメンバーの紹介で入った選手であってもチーム員にはかなり踏み込んだアドバイスをします。
継続して状況を見れるし適宜アドバイスできるから、セッティングや乗り方でも踏み込んだことが言いやすいのです。

他にも車体の改造なども仲が良い友人同士で助け合うのは一般的ですが、チーム員同士の助け合いも一般的です。
社交的で色々な人と仲良くなれて頼み事も頼まれ事も気安くできるよ、な人は問題ないのですが、社交性やコミュ力に自信がない場合は、同じチーム員であるというだけで助け合える仲間を持てます。

このような直接的な実利面以外にも、一緒に練習するからこそのライバルや友人を持てます。
同じ趣味をもって、さらに一緒に同じ目標に向かって助け合う仲間となれば、その連帯感は非常に強く心地よいものです。
練習会や大会後の食事、適宜行われるチームの飲み会などではいつ果てるともしれない無駄話が続きます。

ジムカーナは競技ですが、所詮は素人の趣味、遊びなので楽しむ事が第一です。
必死に練習して夜も眠れなくなるほど緊張してギリギリの勝負をするのも楽しみですし、このような経験を共有した仲間と過ごす時間も貴重な楽しみです。

チームへの加入は仲間ができるという面で有効なのです。
もちろんこれらは社交性が高い選手にとっては全て独力で可能な事ですが、大会後の食事などもチーム単位で行われる事が多いし、チーム単位での飲み会もあるので、そこに混ざる事は可能にしても主流とは言いにくいと思います。




さて、ここまで書いて我ながらエライ綺麗事書いてるなぁと感じますが、全て本音です。そして読み取ろうと思えば読み取れるデメリットも書かれています。
が、そんな行間を読まなくても理解できるようにデメリット編行きます。


チーム加入のメリット(の一つ)は上記の通り仲間との人間関係です。
そう、人間関係。会社で最も揉める原因になるアレです。

多くのチームは上記のように非常に濃い人間関係で成り立ちます。
例外的に内部交流がほとんどない名義的なチームがないわけでもないみたいですが。

そんな状況だと上手くいっている時には最高の仲間も、一歩間違えれば不倶戴天の敵です。
ちょっとした事からそいつのメットを見るのもイヤだ、位の仲になる事もあります。

そしてチーム内部は狭く、チームからの脱退は容易ではありません(後述)
ドロドロに人間関係に嫌気がさしてジムカーナ自体を辞めてしまうという事もありえます。

具体例を書くまでもないような話ですが、当事者になると実利面も居場所の面でも大変です。

チーム脱退の難しさもあって、アイツが嫌だから辞める!と簡単に言えないのです。

さて、何故脱退が難しいのか。
より正確に書けば脱退は簡単だけど、失うものが大きいので辞める事を躊躇するのです。

チームに入って得たメリットの練習会や仲間を失うのはわかり易いと思います。
そこで「じゃあ他のチームに入り直せばいい」と考えるかと思いますが、これが大変。

一度あるチームに入ると色がつきます。例え辞めたとしても。
私がハンターを辞めたとしても「元ハンター」という扱いになり、最初からチームに入っていない選手とは違うのです。

さて前回チームはチーム間の互助組織でもある、と書きました。
ここでクイズです。

ハンター代表の旅人(http://star.ap.teacup.com/tabibito/)と大喧嘩した私がチームを脱退しました。
そしてあなたのチーム水銀燈に入れて欲しいと言ったとします。
あなたが水銀燈の代表だとしてどうしますか?

実際、困るのは水銀燈さんです。
チーム同士の関係が良いからこそ一緒に練習しているわけで、ハンターと大喧嘩して脱退した私を水銀灯に加入させたとして、私を水銀燈名義でハンター練に参加させられますか?

無理とは言いませんが、余計なとばっちりは勘弁して欲しいと思うのが人情です。

チーム間の移籍というのは過去にも極稀に行われています。
それには辞めるチーム、新しく入るチームそれぞれに納得してもらい、双方の顔を立てる必要が生じます。
このため既にチームに入っている選手を引き抜くなどはまず行われません。

これは新人勧誘でも同じで、正式加入はしていなくても、チームの集まり(練習会や食事)に参加していると、すでにその人はお手つきされていると見なして、他のチームから声をかけにくくなります。

またチームによっては上記のような古風な面を色濃く残している所もあれば、チームの掛け持ちすらOKという豪快なチームもあります。
「うちの名義で練習会出れるよ。チームの縛りもないよ」というチームもあります。

そう言うチームなら気軽に入れる、かと言うとこれも難しい。
何故なら一方のチームが掛け持ち可と言っていても、他のチームが掛け持ち不可であり「あの人は○○所属」と認識する以上、事実上掛け持ちできないのです。

練習会に出るためのチームにしても同じで、名義だろうとそのチーム名を使って行動した時点でそのチーム員として周囲に認識されます。
本人がいくらチーム員のつもりがないと主張しても、チームの名前を使う以上はそう取られるわけです。

このようなしがらみの数々は古風で無駄に思えるかもしれませんが、これらのおかげで表立った揉め事がないとも取れます。
揉めない様にお互いが工夫した結果が暗黙の了解の数々なわけです。



このような事情があって一度チームに入ると、その後のジムカーナライフに非可逆的な影響を残すので、ジムカーナの事情に疎いノービスのうちは特定のチームに入らず周りをよく観察する事を勧める選手も多いのです。



まぁ、実態の一部を強調しておどろおどろしく書いていますけど。
しかし個人レベルでチーム内で上手くいかずに揉めてしまった話は結構聞きます。

これにはチームのカラーと言うものが影響します。


さて次回、最終回。
それでもチームに入りたい方へ。チームの選び方、加入方法を解説します。
多分。

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