ハスクバーナでジムカーナ!

モトジムカーナに参戦しています。
10年度最終戦でB級昇格を決めたDR-Z400SMからハスクバーナSM450Rに乗換てA級を狙っています。

マシンを改造したりセッティングしたり、乗り方を工夫したりする話。
大会でのリザルトと動画が話題の中心です。
モトジムカーナ全般の話もします。

想定する主な読者はハスクSM450Rやモトジムカーナに興味がある方、すでに参戦を始めているジムカーナ選手です。

関東だけでも7台以上、全国合わせれば二桁にまで増えてきたジムカーナ仕様のハスクですが、ジムカーナDRZの元祖のHPのような情報が未だにありません。
これからハスクに乗り換えてみようと思う方やセッティングなどで悩んでいる方と情報共有していける内容になればと思います。

2013年2月2日土曜日

SBと総合その1

あらかじめ断っておきます。
今回の記事は現役選手にとって不愉快な内容かもしれません。
わかりやすくするためにあえて強い表現をしていますが、誰がどう思っているなどの内容に関しても私というフィルターを通している以上、私に文責があります。
ご理解いただけるとありがたいですが、クレームあればコメントでも直接でも受け付けます。

動画はノービスからC2にかけて使った2003年式Z1000と私です。
当時はSB級として割と将来を期待されてました。たぶん。




モトジムカーナのクラス分けはモータースポーツとしては異色です。

多くのモータースポーツではマシンの規定(排気量、駆動方式、改造範囲など)でクラスが別れます。

モトジムカーナでのクラスは個人実績を元にし、トップタイム比が基準を超えると昇格します。
一度昇格すると落ちることはありません。

アダチ代表のよると「武道の段位のようなもの」だそうです。
確かに、と思う点は多いです。

例えば柔道は、重量による階級分けがあります。
軽量級で初段になって、重量級に移ったからといって、初段がなくなるわけではありません。

モトジムカーナもバイクが変わろうと、クラスは個人の資格としてついてきます。
なので、一昨年まであったNN級(改造範囲が狭い)以外は、マシンレギュレーションはどのクラスも同一でありながら、クラス分けが成立しているわけです。

しかし、ひとつだけマシン規定によるクラス分けがあります。
それが今回のお題のSB級。

SB級以外の規定によるクラスは正式名称はないものの、慣例的に「総合」と呼ばれてます。

SBと総合の車両規定の違いはただ一点。
「排気量700cc以上」のマシンはSB級になります。
(但し例外ありで、NC700は669ccですが主催者認定によりSB扱い。レギュレーションでのHのアレっぷりは商業レースで有名ですが、まさか草レースのジムカーナで見るとは思わなかった。単純に排気量が669ccでいいなら盆栽使用のストリートトリプル675がジムマシン化できるんですが。)

このたった一つの条件ですらギリギリまで裏をかきたくなるのが競技者なのか、いろいろネタがあります。
この排気量はあくまで車検証記載のものなので、ボアアップ等で元が675のバイクを701ccにしてもダメだとか、逆にGSXR-750に600のエンジンを載せ替えてもSB扱いになるのか、とか本気でやるかは別にして、ルールを守りながら最も有利は方法はないかと知恵を絞ったり、ネタにしたりするジム屋は多いものです。


さてこのSB級、総合とは別にA~C2のクラスに関係なく6位までが表彰されます。
さらにSB級だけのSBポイントが付き、SB年間ランキングがあります。
さらにさらに、このSB年間ランキングをもとにA級昇格選考があります。

A級になるには、総合ランキングで上位に入る他に、SBランキングで上位に入る道があるわけです。
ここで悩ましいのが、「どっちが有利か?」「どっちがA級になりやすいのか?」です。

当然のようにその時々で状況が変わっています。
また総合とSBを意識するのは、SBポイントの得られる107%あたりからなので、どんなに早くてもC1級上位以上。
となるとSB級を意識するジム屋は50人位しかいないんじゃないかと思います。
この上澄な選手のSBへの意識は複雑で、選手それぞれが思いを持っています。

この記事を書くきっかけになったのも、総合優勝経験もあるA級選手と飲んだ時の会話でした。

私「もともとビックバイクで始めたし、SBでA級を目指すのも考えるし、今はSBからの方が有利なようにも思えるし」
A級選手「SBでA級を目指すのって、それでいいの?何か違うと感じない?」

ニュアンスの表現が難しいのですが、この選手に限らず総合でトップに絡む選手の何人かは、極端に言えば、総合が一番の激戦であり、SBは逃げ、と感じているように思えます。
「わざわざ遅いバイクに乗るのはタイム追求競技として邪道」とまで書けば書きすぎですが。

実際、同じコースを走ってのタイムは総合(というかNSRやモタード)が明らかに速いので、総合>SBとなるのはわかる気もします。

SB勢はSB勢でやはり極端に書けば「総合とSBは別物」「軽くてあけやすいバイクで速くて当たり前」「重く、大きく、大馬力なモンスターマシンを自由自在に操るのがジムカーナ」と言った思いがあるようです。「小さい軽いバイクに頼って女々しい競技にしたくない。男ならビックバイクをねじ伏せて見せろ」って感じでしょうか。

こっちも確かにそうで、モータースポーツにおいてマシン規定が違う以上、直接タイムを比較しても意味がありません。そしてビックバイクを自在に操る楽しさと技術はジムカーナの発祥から続く中心です。

さらに6年ほど前には最上位の選手(というか約1名)はSBマシンで総合トップを狙い、統一チャンプを目指していました。
統一を目指した面と、単純に750が有利と踏んだ面があったそうですが、この選手はSBも軽量マシンもどちらも心の底から楽しんでいます。

もちろんSBと総合がどっちが上という事は(少なくとも公式には)ないのです。


長くなってきたので、A級選手に怒られない限り次回に続きます。
次回予告「有利なSBマシンはどれだ?」か「SBと総合どっちがA級になりやすい?」

12 JAGE CUP Rd.4

12年度の最終戦でした。


大会本番でフロントが浮くのは珍しいです。
フロントが浮くとビビるんですよね。
フロント浮かせたまま切り返してバイクごと地面に叩きつけられて骨折した事あるし。

さてB級は8人だけの出走。
表彰台で呼ばれるのは6名なので、後ろ残りの2名は悲惨です。

で、7位でした。

走りはそんなに悪くないかなと思ったんですが、動画で見ると細かい所と旋回そのものが遅いですね。
加速とラインで何とか106%台には乗せれていますが、これは経験値のおかげ。
マシンの操作や操縦能力は落ちているようです。

13年度で盛り返せるように頑張りましょう。

2012年11月30日金曜日

12 JAGE CUP Rd.3

今年最後の大会で、何とかB級入賞しました。
タイム比も去年より落ちたものの、今年のベスト。


極低速で切り返し、ブレーキングでF荷重が作れないと旋回できないというモタードと私の苦手が完璧にマッチしてアダチセクション後の回転2個目でド素人な失敗。
それ以外はマズマズかな。

今シーズンラストの大会が年明け早々にあるので、そこでも入賞して13シーズンに繋げたいですね。

2012年10月18日木曜日

ストリートファイターやSSベースネイキッドがジムカーナに向かない理由

リザルトの悪化に伴い更新頻度が低下する割に選手はわりと読んでいる。
こんなブログですみません。



さてこちらの格好良いバイクですが、私のお出かけ用バイク、トライアンフのストリートトリプルRとジム&ツーリング仲間のドカティのストリートファイター848です。

この2台に限らず、国産ならZ1000、Z750、FZシリーズ、ホーネット600などのいわゆるストリートファイターと呼ばれるSSベースネイキッドは、一般の方(ここではジムカーナの内実を知らない方のこと)にはジムカーナに向いていると思われています。

大きな勘違いです。

ハンター新潟のメンバーから「練習会参加者から質問されるんですけど、答えられないんですよ」と相談されたので、ここで文章にしてしまいます。

ジムカーナと言えばアップハン化されたNSRやCBRが有名です。
でCBRをアップハンにするなら、最初からアップハンでエンジン一緒のホーネット600乗れば良いんじゃないか、ジムカーナに向くんじゃないか、と思うらしいのです。

私の乗るストリートトリプルもブログの試乗インプレやらで「ジムカーナで無敵になりそう」とか書いてあって失笑もの。

ジムカーナでは操作性が良くなるアップハン化は(勝ちたいなら)必須です。
そしてNSRやモタードが強いように、パワーより軽さ重視です。
SSは元々が運動性優先の作りでそこそこ軽い(ジムカーナ的には重い)がセパハン。なのでアップハン化するわけです。

ここで最初からアップハンの~となるわけですが・・・
リザルトから言えば、ストリートファイターの実績は著しく悪いです。
もちろん乗り手の性能が最重要なジムカーナなので、乗る人が乗れば何でもありです。VTR250やZRX1100で総合優勝かっさらう化物もいます。

理由はいろいろあるのですが、SSベースと言ったところで元のSSより遥かにケチられているからです。
ストファイの中で現状最も有利と思われるトライアンフで比べてみます。

ディトナ675 125馬力 185kg
ストリートトリプルR 106馬力 189kg

他のストファイもそうですが、SSベースのエンジンであっても馬力が下がっている事がほとんどです。エンジンに関しては下のトルクが良くなっていたりすることや、ジムカーナでは80馬力超えるとほとんどどうでも良くなる事でまだどうにでもなります。

が、車重。これはキッツイですよ。ディトナはここからカウルを剥ぐだけでさらに軽量化できますが、ストリートトリプルは一苦労です。

さらにサス、ブレーキもコストダウンされてます。
ストリートトリプルはRモデルでやっとラジアルマウントブレーキにダンパー調節機能付きサスが入りますが、素モデルはまったくなし。リアのプリロードしか触れません。
対してディトナはストリートトリプルRを上回る高速低速別調整ダンパー付き。

本気で追い込んでマシンを作ろうと思ったらあらゆるパーツに最高機能が求められます。
ストリートトリプルをディトナ並みに軽量化し、ブレーキ、サスを換装してかかるコストとディトナをアップハンにするコスト、どっちが高いでしょう?
国産ストファイだとレース系の高性能パーツがそもそもない場合も多いです。もちろんSSなら山ほど発売されているわけです。

さらにはコレ、取説もサービスマニュアルも共通=ほとんどの作りが共通のトライアンフ「ですら」の話です。
国産ストファイはエンジンのベースだけが一緒で、サスやブレーキどころかフレームまで違うのが当たり前。
例えばZ1000。私も03年式に乗ってました。9Rベースで和製ストファイのはしりでした。しかしフレームは鉄。サスは伸びダンパーのみ片側フォークで調整可能。ブレーキも・・・
とてもじゃないですが、10Rと戦えません。

ちょうど来年モデルチェンジするZ800の記事が雑誌に出ていましたが、この最新型ストファイにしても、鉄フレーム、ダンパー調節は伸び側のみ。

ようは、エンジンはともかくサスやフレーム、ブレーキなど他のあらゆる部分でSSに劣るのがストリートファイター。競技としてのジムカーナには向きません。


ただし向かないと言っても、ジムカーナを始めるには何の問題もありません。SSの改造はノウハウも必要だしセッティング技術もいるので、ノーマルで走りだす分には向いていると言えます。
しかしC1くらいのレベルから極端に減ってくるのはこういった事情があるわけです。


ちなみにジムカーナで好まれる中間排気量で言えば
SS>>ストファイ≧ネイキッド
な事が多いです。

ストファイよりさらに重い古典ネイキッドのZRX1100、1200、ゼファー750などは過去の積み重ねもありリザルトも悪くありません。
マシン自体のポテンシャルは劣ると思うのですが、こだわりのZRX1200でSBクラスチャンプを取ってしまう例もありました。

また高性能ではないが、乗り手にやさしいVTR250は初心者からA級優勝まで幅広い選手に愛されています。VTRはジムカーナを始めたいという人に手放しで勧められる名車ですね。

二輪ジムカーナはマイナー競技なわりに4輪でメジャーなせいか、内実を知らないで「このバイクはジムカーナに向く」と言われる事が本当に多いです。ブログにしろ雑誌にしろ。

大事なことはイメージで判断せずに、大会のリザルトを眺めてみることです。
本当に向いているなら必ず使われて良い成績を残しているはずですから。



追記:具体例について記事を上げました(http://husqvarnasm450rgymkhana.blogspot.jp/2013/02/ss.html)

2012年7月20日金曜日

CBR600RR志賀号 ジムカーナ仕様

motoジムカーナを一気に世界に広げた動画がこちらです。


もう2年近く前ですが、A級選手がCBR600RRをこれでもかとバンクさせて走る動画に、撮影の良さも加わって世界中で評判になり、現在のアクセス数90万。
この動画からUK、ポーランド、カナダなどでジムカーナ大会がはじまったのです。

本家の日本でもジムカーナはマイナー競技です。
アマチュアの愛好家が熱心にやっているものの、おそらく競技人口は500人くらいと思われます。
最大の関東でのダンロップ杯でも参加者は200を超えれば大盛況。
各地の大会の参加者を見ても、全国1000人はいなさそうです。

このため冒頭のフルバンクで走るジムカーナ仕様のCBR600RRも、カスタム内容、走らせ方などまったくわからないという視聴者が多いようで、tubeにもコメントが多数乗っています。
しかし撮影者は選手ではなく、志賀選手との付き合いもないので、技術的な返答ができないのです。

という訳で、勝手に解説。


こちらは現在の志賀号の気合の入ったスタートシーンです。

まず見てわかるのがバーハンドル=アップハンドルです。
ジムカーナでのセパハンの不利さ、バーハンの有利さは絶大です。
お金もかかる上に、前後バランスが激変するのでリセッティングする技能が必須のため、まったくの初心者には厳しいカスタムです。
このせいでSSでジムカーナを始める選手が少ないんじゃないかと思います。

色々方法はありますが、AMB(http://www.maderv.com/)のバーハンキットを入れればOK。


続いてエンジンガード。

ジムカーナは転倒が日常茶飯事なので、必須です。
モタードとミニバイクはなくても何とかなりますけど。

こちらはSSB(http://zrx-drz.at.webry.info/theme/8a4cf0ba0d.html)A級選手がワンオフで作ってくれます。
もうひとつパワーバンド木村(http://powerband-kimura.dee.cc/)とあわせて2強です。
関東の選手の9割がどちらかでバンパーを作っています。

私はZ1000でパワーバンド製、DRZ、VTR、ハスク、ストリートトリプルでSSBを選びました。

ここまではジムカーナの常識装備です。
次も常識カスタムのスプロケ変更ですが・・・

後輪もダブルディスクブレーキなんじゃないかという見た目です。

ショート化自体は全員がするような変更ですが、市販品でドライブ、ドリブン共にめいっぱいショートにしても足りない場合は作るしかありません。
そしてデカくなりすぎたドリブンは剛性確保ため銀盤に補強が・・・

そしてタイヤですが、ここ今年はダンロップを選んでいるようです。
銘柄はアンビートン。当然ながらアマリングはありません。

ちなみにノービスの8割、シードのほぼ全員がダンロップならアンビートン、BSならR10、ピレリならディアブロスーパーコルサなどのプロダクションレースタイヤを選びます。
量販店にはまず在庫はなく、レース系の店で買うか、取り寄せてレース使用承諾書への署名返送が必要だったりします。
建前上は公道走行可ですが、物によっては公道自走は自殺行為なものもありますので、あまり気軽に履くと死にます。本当に死ぬので安易に買わないでください。
特にピレリは冬の雨とかどれだけ神経使っても無駄です。



ハードウェア上の大きなカスタムはこんなものです。志賀号は特にカスタムが少なくサス、ブレーキもノーマルです。もちろんセッティング(バネレート含む)は別です。

こんな小技は多数あります。
バンク角対策なのか、転倒対策なのか、わかりませんが、ジムカーナ選手はこういう生活の知恵的なカスタムが大好きです。


このCBRのカスタムで一番難しいのはコンピュータと思われます。
志賀号のアイドルは6000rpmと驚異の高さです。
しかし09CBRでこれをやるのは大変です。
どれくらい大変かは・・・やってみればわかると思います。
私は分かりたくないのでやりません。


さて長くなったので走らせ方では一点だけ。
tubeのコメント等で見られる誤解ですが、ジムカーナで2速はまず使いません。
冒頭の動画でもすべて1速だけで走っています。

確かにジムカーナ的な走りを始めて最初に戸惑うのが1速走行です。
エンブレも大きいし、アクセルを開けるとドン付いてギクシャクしてしまいます。
教習所とかでも発進したらすぐに2速へ上げろと言われますし、街で走っているバイクの大半がそうです。

しかしジムカーナでは1速です。
アクセルワークの上達、リアブレーキの使い方で1速であっても動画のような滑らかかつ豪快な加速が可能です。

最近はtubeの動画を見てジムカーナを始めたという選手も出てきています。
志賀号は憧れのマシンだと思います。

もし本気で志賀号のようにマシンを走らせたいと思うのなら、ジムカーナの世界に入ってきてください。
すぐにここに書いた以上の詳細を直接聞けると思います。

2012年6月18日月曜日

12 JAGE CUP Rd.1


総合119名中23位
Bクラス9名中5位
トップタイム比108.94%



どんどんタイム比が落ちていますね。
昨年11月の105%台までは伸びていたのに。

参加者の少ないJAGE杯なので入賞できました。
下のクラスでも順位は変わらなかったという状態ですが。

最近何が悪いのかわからなくなってきました。
練習用の規定コースでは悪くないタイムなんですが、本番でまったくだめ。
練習でのバンクは深まってきているんですが、タイムが出ない。

DRZの頃は、見た目が遅いのにタイムが良いと言われ続けていましたが、最近は速そうに見えるのに遅いようです。
つまりは無駄に加減速させてしまっているんだと思いますが・・・

最近カメラを買ったので、そっちで遊んでました。
ハスクカッコイイです。

 受付してコース図をもらって必死に覚えます。
早く受付してもコース開放までは待機なので、歩く時間が増えるわけではないのです。
 戦いでの向う傷は勲章。ZRXを起こせる女性って時点でまともではない。
悔しく思えるほど頑張ってきたのです。

モトジムカーナでのポストNSR

二輪ジムカーナでNSR250Rが強い事は結構有名のようです。ウィキペデアにすら記載があるほどに。
とはいえ二輪ジムカーナ自体マイナー競技なのですが。

NSR250Rは1986年デビュー、数度のモデルチェンジを経て97年が最終年式。
当時のGPレプリカであり、サーキット、峠で最速を誇った名機です。

しかし今となっては過去の名車。思い出の中の高性能マシンという扱いが一般的です。
主なレースのカテゴリは4ストロークへ移行し、サーキットでも600以上のマシンがメインに移りました。
走行会レベルでも、いかに高出力の2ストロークとはいえ250です。
カタログ45馬力、チューンして70馬力強では、600クラスの120馬力、リッタークラスの180馬力と国際格式コースで戦うのは無理。
ミニサーキットなどではまだ行けるもののモータースポーツに限ってもその生息エリアは狭まっています。

そんなNSR250Rが今現在もバリバリのトップマシンであるのがジムカーナです。
生産中止から15年経ったマシンがトップと言う他のカテゴリではありえない状態が既に長いのです。

しかもジムカーナA級のトップ勢の駆るNSRは最終のMC28ではなくMC21。90~92年式のマシンです。
現時点ですでの20年落ち。毎年新車乗換えが当たり前のモトクロス選手が聞いたら呆れる事請け合い。

NSRがチャンピオンマシンになって18年以上。その間4ストロークでNSRを打ち負かす選手もいました。しかし2000年以降の12年間ですら、チャンピオンは全員NSRです。

最高でも100km/h程度、平均速度は30km/h位と思われるジムカーナでは出力より軽さ、扱い安さ、小ささがタイムに繋がります。ここでは2ストロークエンジンの優位は大きく、絶対出力があっても重く、大きい4ストでこれを上回るのは難しいのです。

技術の進歩により市販されるバイクの性能はどんどん上がっていますが、2ストロークエンジンの小型、軽量、高出力のメリットは、排ガス、音量規制によってもはや新車に期待する事ができません。
NSR以上の2ストSSマシンの開発がされない以上、別のアプローチをするしかないのです。

もちろん難しい事を考えずにNSRに乗るというのも競技者としては正しい選択です。
しかし私が参戦してからの6年間ですら、NSRを超えるための工夫が様々なマシン、乗り手によって試行錯誤された6年と言えます。
NSR以外に乗る選手のほとんどが「いい加減にNSRを引きずり下ろしたい」「レギュレーションで2ストが消えてNSRに勝てずに終わるのではなく、NSRに勝って超えていきたい」と思っています。

ここ数年は単レースではCBR600RR、CRF450X、ハスクSM450RがNSRに勝っています。
また比較的NSR離れが早く進んでいる関東では、NSRでのA級昇格は06シーズンを最後にしています。
そして昨年行われたJAGE杯ではA級を狙うB級の入賞マシンにNSRはいませんでした。

1位 WR450F モタード仕様
2位 NSR80改 モンスターミニ仕様(CRF用250エンジン積替)
3位 DRZ400SM
4位 SXV450
5位 CBR600RR
6位 SM450R

07年位まではポストNSRの最右翼だった600SSはNSR以上に退潮著しいです。
NSRを2ストエンジンを超えられるマシンは4ストシングル。
NSRに打ち勝って新しいジムカーナを目指すB級勢の答えのようです。