ハスクバーナでジムカーナ!

モトジムカーナに参戦しています。
10年度最終戦でB級昇格を決めたDR-Z400SMからハスクバーナSM450Rに乗換てA級を狙っています。

マシンを改造したりセッティングしたり、乗り方を工夫したりする話。
大会でのリザルトと動画が話題の中心です。
モトジムカーナ全般の話もします。

想定する主な読者はハスクSM450Rやモトジムカーナに興味がある方、すでに参戦を始めているジムカーナ選手です。

関東だけでも7台以上、全国合わせれば二桁にまで増えてきたジムカーナ仕様のハスクですが、ジムカーナDRZの元祖のHPのような情報が未だにありません。
これからハスクに乗り換えてみようと思う方やセッティングなどで悩んでいる方と情報共有していける内容になればと思います。

2013年12月28日土曜日

FIVE RFX1 ファイブのレーシンググローブのトップモデルのインプレっていうか、愚痴。

8ヶ月前に書いたのがこちら

http://husqvarnasm450rgymkhana.blogspot.jp/2013/04/1.html

まとめると
12年4月 初代RFX1 ドヴィチオーゾ購入→無転倒で2回使用したら指が出た。
クレームにて新品と交換。



13年3月 約10ヶ月使用した二代目RFX1 ドヴィチオーゾ→左手のひらヤブレ。
RFX1ホワイト購入。


13年12月 9ヶ月使用した三代目RFX1ホワイト→右手のひらヤブレ。





何なんでしょうね、いったい。
激安ネット通販でも2万する最高級品ですけ怒!定価は2万5千円なんですけ怒!

前回も書きましたが、フィット感、操作性が良いのは間違いないにしろ、いくらなんても脆すぎるだろう。
転倒している以上、ある程度仕方ない部分もありますが、他社製の同等品に比べて脆すぎます。

また初代に見られるように、そもそもの品質に不安があります。
と言うのも三代目ホワイトが破れてしまい、通販だと間に合わないイベントがあったので某ナップス足立店に行きました。
いい加減この脆さに嫌気がさしていたので、他社製品とハメ比べていたんですが、そこで見たものは・・・

なんと陳列されている商品(ブラック/ホワイトのMサイズ)の縫製が既に完全にほつれており(もしかしたら最初から革が合わさっていないまま縫製したのかも。縫い跡の感じからして)すでに開きかけていたのです。写真を取れなかったのですが、部位は私の三代目ホワイトが破れた部分とほぼ一緒。

ちょうど他社のグローブ試したりで店員さんと話したので、説明して不良品だろうと伝えた所、メーカーに返品すると回収してくれました。

気になってほかの陳列品も何個か見ましたが、さすがに同じようなホツレは見つかりませんでした。
しかし私が手にしただけでも初代と今回の陳列品で2つも縫製不良と思われる不良品があったわけで、確率から言っても相当な頻度で不良品が紛れていると思われます。

ここまで愚痴っておいてですが、結局は上述の通り、またしてもRFX1を買ってしまいました。
さすがに不良品を見た直後にその店では買う気になれず、帰宅後落ち着いて考えてからネットでポチったわけです。
そして本日到着。
使用前にメチャクチャ念入りに縫製を確認して、ちょっとでも不具合があればすぐにクレーム交換してもらうつもりでしたが、結果は・・・





一見普通です。
しかし疑心暗鬼できっちり細部まで確認した所・・・ヤラレタ・・・


こちらは左手の薬指部分です。外縫いの一部が繋がっていないのがわかります。浮いた糸が黒いのでわかりづらいですが、もう一枚。

これだと分かりやすいでしょうか。

これって不良品ですよね?縫製不良ですよね。仕様だと強弁されたらブチ切れですよ。
初代の指パックリってこれと同じ不良だったって事か。


チェックして良かった。
一度でも転倒すれば製造不良なのか転倒によるものかわからなくなりクレームもしにくいですし、転倒の少ない私でも今月だけで3回は転んでいるわけで、使い始めてから気付いても遅いのです。

もう大概の会社は休暇に入っていると思いますが、クレーム連絡して対応を待ちます。

しかしちょっと怒りを感じずにはいられません。

二代目、三代目の破れはほぼ同じ場所ですが、ここの革が薄い事、合わせ部分をギリギリまで小さく取っている事で破れやすいのですが、同じ理由でフィット感と操作性がいいので、割り切ったデザインとしてはありです。操作性を犠牲にするかわりにプロテクションや頑健さが売りの商品も世の中にはありますから。

しかし縫製不良はメーカーとしてマズイ。
不良品が0ってのはありえないにしろ、率も高いようだし、出荷前のチェックなどはどうなっているのかと。

ついでに言えば、二代目の左手が破れた時に右手を捨てずに取っておけば、三代目の生き残りの左手と合わせて使えたのに、と思うと怒りもいや増すというものです。
ここは完全な逆恨みですがね。

という訳で、年明けの対応を待ちます。

ジムカーナの参戦経費

2013年も残りわずかですね。

シーズンとしては年明け早々のJAGE杯が最終戦ですし、チーム練は正月三が日からあるのですが、3ヶ月も放置のブログの更新希望を各所から頂いたので、読んでくれているジムカーナ選手が一番嫌がりそうなネタを書きます。

参考(http://kissy.way-nifty.com/kissy/2008/05/post_f814.html
基本的に私のようなホビーライダーを前提にするとモトクロスで100万位、ST600で200万強、ミニバイクで150万位の年間参戦費が発生するようです。車両の初期コストなしで。

さてコストの低さも敷居を下げていると言われるモトジムカーナですが、13年の私の経費を概算しました。

まずモトジムカーナの大会は関東は公式10戦、非公式の茶屋4戦。エントリフィーは6000円です。
地方大会に遠征する場合は、安くて3000円からで様々のようです。
他のモータースポーツのエントリフィーから比べるとバカ安です。

私の場合、公式戦に全戦、東北大会に1戦出ました。









単価 回数 小計

ダンロップ杯 6000 6 36000


JAGE杯 6000 4 24000


東北大会 3000 1 3000 63000







大会で63000円。
関東で本気でジムカーナに取り組んでいる選手は、公式戦+茶屋杯の8割には出ると思われますので、まだしも安い方かもしれません。それでも大きな差はないと思います。

続いて練習会参加費。
これは選手によって大幅に変わってきます。
チームについての回で書いたように、出たくても出れる練習会が少なくなり、結果として低コストの選手もいます。
また月会費定額制の練習会に参加し、そこでだけでひたすら練習する選手は一回あたりのコストを大きく下げられます。コソ練(グレー~ブラックな場所での練習)は当然タダ。

私の場合は下表の通りです(参加費だけ払って雨でサボって走っていない回やら数え漏れもありそうですが)









単価 回数 小計

チーム合同練 3000 5 15000


ハンター練 4000 11 44000


他チーム練 5000 12 60000


トコ練 4000 2 8000


富士の会 4100 1 4100


D練 4000 4 16000


JAGE練 4000 4 16000


東北 3000 1 3000 166100








年間の練習回数としてはやや多い方かな。
基本的に上位勢ほど練習回数が増える傾向にあり、本気でジムカーナをやるなら大会含めて年間50回程度、つまり週一回は走る必要があるように思います。
私の場合、コソ練、自主練の類はなく、ほぼ全ての週末と極稀に平日練習会に参加しています。

続いてメンテナンスコスト。











単価 回数 小計

オイル 交換のみ 3500 5 17500



フィルタ交換 9000 3 27000


タイヤ 前後 40000 5 200000


ガソリン
160 150 24000


ブレーキパッド
8000 1 8000


整備ケミカル
5000 1 5000 281500










やはり一番はタイヤです。
ここは練習量と車種による消耗頻度の差と、何回まで大会に使うかの差が出ます。

私の場合は新品で大会に出て、終わったらすぐに外して温存。2回目の大会で使ったら練習用に下ろすパターンでだいたい回っています。

ビックバイクだとタイヤの状態によるタイム変化が大きいので、毎戦新品タイヤを入れたり、そもそも車重と馬力のせいで消耗が早かったりするので、一気にコストアップします。
またひたすら中古タイヤを仕入れてコストダウンさせている選手もいます。

整備に入れるか非常に迷うんですが、オーバーホールコストを別に出します。
私のハスクSM450R系のエンジンは(ジムカーナにまだしも近いと思われる)エンデューロでは80時間でのエンジンオーバーホールが規定されています。
稼働時間計測をしていないのですが、新車で買って3シーズンでおそらく100~150時間程度の運用と見積もっています。
という訳で、年明けの大会が終わり次第OH予定です。
またサスですが、これは半年に一回OHしています。









単価 回数 小計

エンジン 400000 0.33 132000


サス 40000 2 80000 212000







本当は2年に一回EgOHが正しいはずですが、実運用に合わせて単価1/3相当にしました。
ただOH費用は今後開けてみないとわからない部分もあり、もうちょっと嵩む可能性大です。


続いて移動費。
私のトランポは基本的にバイク運搬にしか使わず、普段使い用の乗用車と併用しています。
なのでトランポ経費は全てジムカーナ用としても大枠合うことになります。
トランポ自体の減価償却が難しいのですが、ここでは少なめに1年8000km走行で5%償却したと見なします。
実際、ハイエースは下取りが異常に良い上30万km位余裕で走るので、潰すつもりで見ればこんなものかと。









単価 回数 小計

車体償却 2100000 0.05 105000


ガソリン 150 800 120000


高速 1500 50 75000


車検 130000 1 130000 430000








高速代は調べなおすのが面倒なので、使用時の平均的な単価と使用回数で計算しています。
ガソリンは150円/L、10km/Lです。燃費はMTのため実際にこんなもん。
やはり車の維持費ってきついですね。
今は駐車場が家にあるのでタダですが、駐車場を借りる場合はさらに上がってしまいます。

トランポを使わず、自走でやると燃費向上でガソリン代半額になり、車体償却と車検がなくなり一気にコストダウンできます。
またはサンバーに代表される軽トランポでも半額近くになるのではないでしょうか。
レンタカーについては一度計算したのですが、ハイエースだと月に1.5回のレンタルでトントンになり、現実的ではありません。

これも入れるか迷いましたが、装備関連。









単価 回数 小計

ツナギ 50000 0.3 15000


グローブ 20000 1 20000


ブーツ 40000 0.3 12000


メット 50000 0.3 15000 62000







私の場合はツナギこそ格安なものの、良いグレードの装備を高頻度で更新しているので、高くついています。ジムカーナ選手の平均はこの1/3以下だと思います。

さて以上が13年の私のモトジムカーナ参戦経費です。
合算すると

1214600円/年

つまり
101217円/月



そして車体のイニシャルコストは乗っけていません。
SM450Rがどれだけ持つのかわかりませんが、私自身はハスクの倒産、KTMへの吸収もあり、またレーサーモデルの部品がいつまで持つかという点も考えて、3年経った今回のOH後、さらに3年使えれば十分だと思っています。
以前(http://husqvarnasm450rgymkhana.blogspot.jp/2013/02/sb.html)イニシャルコストについては書いていますが、ざっくり200万です。
6年使えたとして35万/年ってとこでしょうか。
その後、いくらで売れるのかにもかかっていますがほとんど期待していません。

この車両イニシャルコストを乗っけるとざっくり

155万円/年

かかっている事になりますね。
月あたり13万って所でしょうか。

我ながら本気で動揺するレベルです。
10年続けたら家が立つって本当ですね。

今回はあくまで私の経費なので、各所にちょろちょろ書いたように、選手によって参戦経費はまったく異なります。
特にトランポの有無、地方勢の場合は遠征の頻度と距離、バイクの車種による初期費用、維持費の差が大きく出ると思われます。
練習会の参加費なんてのは全体の中では大したことはなく、タイヤ代すら最大コストではありません。

関東でよくいる自走VTR250を想定するとトランポ関連で30万、OH関連で15万、イニシャルコスト・維持費・減価償却で40万は落とせると思います。これなら65万円/年。5万円ちょい/月。
私は装備も割と高いものをパッパカ買い換えているので、さらに落とせると思います。

しかし最低でも月3万程度は用意しないとジムカーナに目一杯のめり込むのは難しいとも思います。
世のお父さんのお小遣いや学生のバイト代でギリギリ回るラインでしょうか。


いや~本当に計算しなおして、これまでの8年間を思って吐きそうになりますね。リアルに吐き気がします。
もちろん最初の2年は自走だったし、バイクも違うので単純に8倍じゃないですけどね。
怖いのはこれからです。
ハスクに乗る限り、トランポも手放せません。

毎月13万を他の遊びに使ったら何ができるのか?
毎月13万を家庭に入れたらどれだけ生活が良くなるのか?
毎月13万分働かなくて済むならどれほど幸せか?

いろいろと考えてしまい、当初読者のジムカーナ選手を凹ますはずが自分が落ち込んでしまいました。
これからジムカーナ参加を考えている方に良いアドバイスと悪いアドバイスです。

自走で参加できてモータースポーツとしての敷居とコストは間違いなく低いです。
学生でもお小遣い制お父さんでも本気で走れます。

本気になりすぎると身を持ち崩します。
引き返せなくなる前にヨクヨク考えましょう。


では皆さん、良いお年を。

私は今回の記事を最後に引退するかもしれません・・・行っても年100万だと思ってたのに、155万って・・・

2013年9月27日金曜日

プロダクションレースタイヤとジムカーナ

(少なくとも関東公式戦の)二輪ジムカーナで使えるタイヤには「公道走行可能」というレギュレーションによる縛りがあります。
このためスリックタイヤは使えません。レインタイヤもほぼ使えません。
例外的に12インチにはミニバイクレース用なのに何故か公道走行可能なレーシングレインがあって、ミニバイク勢は雨の大会を日々心待ちにし、待つだけではなく雨乞いの日々を送っています。

さて一般的な17インチのスポーツバイクがジムカーナでタイムを狙うとどうなるか?
ジムカーナはオンロードレースなのでグリップが必要です。
そして走行時間は長くて2分。2ヒート合わせても4分というスプリントレースという次元ではないスプリントっぷり。つまりライフは気にせず、目いっぱいソフトなタイヤを使えます。
それでいながら公道を合法走行可能となると結果としてST600で使われているようなプロダクションレースタイヤを選ぶことになります。

ST600も「クローズドコース専用の溝付きタイヤ」というわけのわからないものですが、プロダクションレース=市販車レース=公道でみんなが乗ってるバイクですよって建前があります。
みんなが乗ってるバイク、にはエンジンやフレームはもちろん、タイヤも含まれます。
しかし当然ながらレース参加者はもちろん、タイヤメーカーもコンペで参加する以上は有利なタイヤを使います。

するとタイヤメーカーは公道用の車検に合格するギリギリのランド比率(溝の少なさ)で、レース仕様の温度依存しまくりコンパウンド、レース仕様のラウンド(傾らかではなく尖った形状)というタイヤを開発するわけです。
これには車検場のおっちゃんも苦笑いという感じのこの種のタイヤは、モデルによる特性差はあるものの極端な温度依存性やウェットグリップでまったくもって公道走行に向いていません。
タイヤメーカーもPL法が怖いので、こんなタイヤで公道を走ってもらいたくはありません。
そこでホームページ等にこんなオドロオドロシイ文句が並びます。

SPORTMAX GP Unbeaten-02N 使用上の注意必ずお守り下さい。

しかも購入時にはレースに使う旨の書類にサインが必要。(国産タイヤの場合)
全身全霊で「公道で使うタイヤじゃねーゾ!」と伝えてきてくれてます。

しかしながらST600で使う以上、公式にはこんな質疑が残るわけです
ユーザー「このタイヤは公道走行可能ですか?」
メーカー「レース用ですので推奨いたしません」
ユーザー「推奨うんぬんではなくて、法的に可能かどうかは?」
メーカー「使用可能です・・・」

公的機関(車検場、ひいては行政)も一流企業のメーカーも、公道走行可能とするこのレースタイヤがジムカーナ選手の餌食になります。

現在はトップ選手はもちろん最下位シードのC2であっても非プロダクションレースタイヤは皆無。
自走選手も多く、まったくの初心者も含むはずのノービスクラスにあっても70%以上がプロダクションレースタイヤを使用しています。

例外はだいたい以下に絞られます。
①本当に初心者で最初から付いているタイヤや普通のお店で「一番グリップの良いタイヤ」を注文してα13あたりを履いている選手
②12インチバイクでBT601SSのようなレースタイヤを履いている選手
③ノービスでコストを優先して39SSやTT900のようなハイグリップバイアスを履く選手
39SSがまっとうなタイヤと思うなら、それはそれでどうかと思いますので、実質まともなのは①のみ。

ちなみに直近のダンロップ杯のエントリーリストがこちら。
HPに公開されるリザルトからは何故かタイヤとオイルがなくなるので、タイヤとオイルが載るエントリーリストをネットで見ることはまずないのではないかと思います。

最下位シードのC2、ノービス(上側が女性限定のNL、下が男性のNO)、上位シードのA、B(上がB、下がA)の順です。




ダンロップ杯だからか、タイヤ自体の良さからかダンロップのアンビートンシリーズが人気です。
またピレリのディアブロスーパーコルサも大人気。
こちらはリアに150、160サイズを履くマシンが多い中で、ピレリのみが150、160のハイグリップタイヤを販売しているためです。
数年前まではメッツラーのレンスポルトが150、160を出していたのでこちらも人気でした。



このようにジムカーナのタイヤ=プロダクションレースタイヤと言える状況です。
私が始めた7年前はここまで極端ではなく、ノービスならプロダクションタイヤを使うのは良い所2割くらい、トップ勢でも39SSが何人もいる状態でした。

自走マシンで参加できる敷居の低さがジムカーナの美点なので、この現状に疑問を呈する声は常に聞かれます。

さてここに来て「ST600のタイヤ指定が変わるらしい」という噂が流れています。
CBRカップもα13指定ですし、非常にありそうな話です。

これはジムカーナにとっても影響が大きそうです。
実質的にST600があるからプロダクションレースタイヤという合法(脱法)ドラック的なタイヤが存在しています。
ST600がα13指定になれば、流通はほぼ止まると思われます。

するとジムカーナはどうなるか?
これを期にジムカーナでもタイヤのレギュレーションを変えていきたい、という意見もあります。


色々考えはありますが、難しい部分が出てきそうなので列挙してみます。
根本にはジムカーナマシンはナンバーさえ取れれば何でもOKがあります。

①銘柄指定(α13など)
17インチ勢はいいとして、指定された銘柄にサイズがないマシンはどうするのか?
参加不可はありえないと思います。
新車でバイクを買ってもタイヤを指定銘柄に変えない限り参加できないというもの敷居を上げてしまいます。

②各インチ事に銘柄指定
インチ毎の有利不利が今までと違う形で出てきそうです。
またタイヤのモデルチェンジのタイミングが異なるため、指定銘柄の管理が非常に大変そうです。
市販タイヤだと新銘柄が出て半年位で旧銘柄は流通しなくなるし、指定切り替わったからと言って多くの選手は即座に旧タイヤを捨てるわけにも行きません。
一旦指定した銘柄は存続、という事にすると、新銘柄がハズレだった時に旧銘柄を在庫していた選手が有利になったり、旧銘柄を金の力で買い占める作戦がとれます。
実際、過去にBT002からBT003に移行した際に、003が不評でなんと2年分もの002を溜め込んでいた選手が有利になった事がありました。

③現状のまま
国内の一般市場での国産プロダクションタイヤの流通はなくなっていくと思います。
しかし海外にはあります。
ピレリディアブロスーパーコルサやメッツラーレーステックを正規輸入してくれている現状が維持されれば、今とあまり変わらないかもしれません。
問題はサーキットユースが激減した事で正規輸入が止まった場合です。
レギュレーションが許す以上、個人輸入してでも有利なタイヤを使う選手が必ず出てきます。
過去には正規に入らなかったピレリディアブロスーパーコルサのSC0を個人輸入して使った選手がいます。
少なくとも私なら個人輸入してでもスーパーコルサを入れます。
一般タイヤのハイグリップだとBT003STやα13になりますが、2~3%はタイムダウンするはずです。

個人輸入となると金も手間もかかる上、納期が見えにくいのでバッファとして在庫を厚くする事になります。
かなりの参戦コストアップが予想されますが、あえて露悪趣味で言えば、金を出せない選手が脱落してくれる分、出せる私は有利になります。
ジムカーナ的にはなってほしくない状況でしょう。

④レース用タイヤを禁止する
レース用タイヤの定義が難しい。現状のプロダクションタイヤが「クローズドコース専用の溝付きタイヤ」という鵺なのも、建前は公道用だからです。
これをレースタイヤと言うならCBRカップで使っているα13はどうなんだ?になります。
ピレリに至ってはレース使用の申請書もいりませんし、レース用とする根拠が難しい。

⑤いっそスリック含めてレースタイヤ解禁
ジムカーナの大人の事情で実質無理なのは知っています。
が、大人の事情を無視してもキツイでしょう。
以前練習用にレーシングスリックのディアブロスーパーバイクを使ったことがありますが、特に有利とも思いませんでした。プロダクションタイヤが流通しなくなったら代替に使うかなってレベルです。
自走勢が使えない上、トランポ組にとってもタイム的な有利差がない。
レーシングレインは安全性も上がって大歓迎ですが、これも自走組の不利が際立ちます。
安全面を考えてレーシングレイン解禁は希望しますけどね・・・期待薄。


いろいろ否定面を書き連ねましたが、マシンはなんでもアリ、が根本原因で、このなんでもアリな部分がジムカーナのおもしろさでもあるので、これという皆が納得して幸せになれるルールは難しいなと思います。

私見では、17インチが大勢を占めているので17インチのみα13(および純正出荷時装着タイヤ)指定などはありかなと思います。
現状17インチに対抗できるのは12インチ勢ですが、これは上位シードでは数台しかいない上、トップが3%タイムダウンしてやっと互角レベルです。
12インチ勢が増える可能性はありますが、劇的な変化はなく、主力の17インチ勢の参戦コストがやや下がり、自走組の安全性が大幅に上がる事になると思います。


2013年7月6日土曜日

モトジムカーナにおけるチーム その3

このネタはUP直後の閲覧数と実際のジムカーナ関係者からの反応は非常に多いんですが、非業界人にはまったく受けていないらしく、結果的に日本のモトジムカーナ関係者って500人いるかどうか位だよねって噂が自分の中で肯定されつつあります。

という訳で300人程度の読者のうち、さらに切実にチームについて知りたい人なんて10人いるかどうかだと思いますが、終わらせておきます。


ずばりチームに入るべき時期はC2前後です。

120%前後でC2昇格が射程距離に入った頃から、C2昇格直後がベスト。
あまり早いとこの業界の習慣、人間関係、各チームの特色がわからない事はすでに書きました。

後ろ側を区切ったのは、C2でどれだけ足止めされるかにもよりますが、C2を1年以内に駆け抜けられる選手でもC1になった直後位までにチーム入りしないと、その選手は「あの人はフリーでやっていく人」として周囲に認知されます。つまり声がかからなくなるし、かけづらくなる。

またチーム入りによるメリットの友人作り、利得としての人脈作り、練習場所の確保などもジムカーナを2年以上もやってC1にもなっているのであれば、今更チームに入らずとも一定の成果が出ているはずです。
逆説的に言えば、これらのメリットをまったくもたずに楽しくジムる事も、C1以上のレベルに達する事も例外的な能力が必要になります。
運動神経の良いボッチ的なレアさ。


さて以前書きそびれたなぁと思っているチームの選択ポイントがあります。
それは定番ですが人。

これは2つに分かれます。
露悪趣味的な書き方をする方と、友情ネタがあり大事な友人云々はすでに書いたのでパス。

社会人ならわかると思いますが、自分にとって得になる友人が多い生き方は非常に捗ります。
ジムカーナで有利な友人とは何か?

一番の選択基準は「速い」です。
何ども繰り返しますがジムカーナは純然たる競技なので、速い事はそれだけで敬意の対象です。
結果として速い人の傍にいれば利得のおこぼれに預かりやすい。

また自分より経験がなく、遅い人に教えを請う選手はいません。
速い選手がいるチームは、その選手に引っ張られて速くなっていく傾向が強いです。

ノービス同士で和気あいあいと試行錯誤しながら練習したりセッティングするも楽しいでしょう。
しかし手っ取り早くA級選手にセッティングしてもらって、走らせ方を教わる手もあります。
また速い選手というのは、何よりも速くなるための方法論を持っています。
練習方法、メンタルも含めた速いだけの何かを持っています。

何でも自力でやろうとして車輪の再発明を繰り返すよりも、優秀な教師につくのが上達の王道。

ジムカーナで上達したい、一刻も早くタイムを出したい、と思う選手はより速い選手がより多く所属しているチームを狙うと良いと思います。

もちろんここまでは一般論で、チームカラーや教え好きが多い少ないなど個別の選択基準もあります。
が、しかし!これは強調しておきたいんですが、ジムカーナに限らないと思いますが、教えたがりは多くいます。しかし中途半端な技量の教えたがりほど邪魔なものはないのです。

どこまでが中途半端かは難しいところですが、初心者にとっては上級者に見えるC2あたりだと見当違いな事を言っている事もかなりあります。
ある程度のレベルになると、下のクラスの話を聞いて「なるほど、そう思うのか」と参考になったりもしますが、情報の取捨選択ができない初心者には勧めません。
私ならC1入賞レベル以上で面倒見が良い選手に教わりたいかな・・・


そろそろこのネタの最終誘導に入ります。

私の所属するハンターは、現在ダンロップ杯総合優勝経験者を含めて現役A級3名、現役B級2名、C1以下合わせて15名位が参戦中です。

A級だけでも600マルチ、モタード、モンスターミニと多様です。
その他VTR、NSRなどの定番マシンが揃っています。

特に代表http://star.ap.teacup.com/tabibito/はCBR600RR、トライアンフストリートトリプルとジムカーナ界に新規マシンをローンチ投入しており、そのマシン作成能力、セッティング能力は業界でも屈指です。

新規チーム加入者がどんなマシンに乗っていても、ハンターで教えれられない、セッティングできないと言うような車種はないと思います。

また多くのチームと比べてハンターは教えたがり傾向が強いようです。
私も着座位置から教えられた記憶があります。
前後姿勢、ダンピングなども具体的に変えてもらってりもしました。

この辺は好みもあって「練習場所はあげる。上の走りを見て自分で考えて。具体的には何も教えない」というチームもあります。



チーム練があり多様な車種のA級を3名抱えて懇切丁寧な指導付きのハンターは、やる気のある方をいつでもお待ちしております。









チームカラーについては具体的な他チームの事には立ち入れませんので、ハンターについてだけ書いておくと・・・

優勝劣敗。
大会後、練習会後の食事ではタイムが悪いとボコスコ言われます。タイムが良いと言いたい放題言えます。他チームでは「タイムの話題はまったくしない。恐れ多い」という例もあるようなので、この雰囲気がダメな方は心をへし折られるか「なんて失礼な連中か!」と切れてしまうかもしれません。
競技歴や年齢的なものもないとは言いませんが、基本ヒエラルキーはクラス、リザルト、タイムです。もちろん上にモノが言えないような雰囲気ではまったくありませんのでそこはご安心。

勝利至上主義。
上記したように勝っていれば良いんですが、タイムが悪い時に全力を尽くしていないとよく思わない。この全力を尽くす、が「勝てるマシンの乗り換えないのはやる気がない」「セッティングを試さないのはやる気がない」など結構キツイものも含まれます。
もちろん金銭的なものや仕事や家庭で練習に集中しきれない事は一定の理解があるのですが、車種やセッティングへの個人的なコダワリは、相当な程度にディスられる覚悟が必要です。
一番ありがちなのが「俺はこのマシンで●級に上がるんだ!」です。
この類のコダワリはほぼ全否定されるので、跳ね返すリザルトかメンタルが必須です。別に強制的に乗り換えさせるとか、乗り換えないと脱退とかはまったくありませんが「勝つ気がないの?」と言われるのです。
マイナー車種でも「これは有利だと踏んだんだ。そこに掛ける」というパターンは受容的です。マイナー車種でも変わった乗り方でも「勝つために」やっている事は肯定的に受け止められます。

悪戯悪童主義。
表彰式での水かけに代表される小学生男子的な悪戯を愛好する風潮が強いです。バカを楽しむというか。
勝敗をかけての土下座バトルなどもよくやっていて、負けたら本当に土下座の上、レーシングブーツで頭をグリグリと踏まれたりします。
もちろん、次回踏み返すために全力を尽くすことになります。
硬いタイプだといじられて苦労するかもしれません。

合議主義。
チーム運営に関する事項はチーム員による合議で決まります。
会社の中堅層の年代が多いからか、各自が自分の意見を書いて議論が進み、決定されていきます。代表や古株が一方的に決める事はありません。
また個人が独断で何かをする事はほとんどなく、合議が求められるので話の進みが遅いかもしれません。

あまり書いても時間とともに実情は変わっていくので、この辺で。

ハンターに興味があれば、実際にチーム員と話をしていただくのが一番です。
お気軽に声掛けください。但し大会当日は避けたほうがいいかもしれません。
昇格がかかっていたりすると非常にピリピリしている事もありますので。

2013年6月14日金曜日

ダンロップ杯Rd2とJAGE杯Rd1

成績が悪かったのでまとめ書き。

ダンロップ杯 107.09%
1st heat でタイヤのエアがずれてた。
と言うか、前日のウォーマー温感で合わせていたけど、大会当日の気温が高く、想定より下がらなかった。

2nd heatでアジャストしたら回転が決まるようになって8字エリアで感動するも、コース攻略しきれず敗退。1ヒートからきっちり決めれていれば、後1秒は確実に削れてたと思う。

JAGE杯  106.86%
今度こそウォームアップ走行後にエアをアジャストしたはずが、帰ってくるとやっぱりやや高い。
おかげで回転系がメタメタ。
高速コーナーはベタ寝かせで行けたので、こっちは良かったけど・・・
2nd heatでやはり合わせなおすも、やっぱり連続回転セクションでロックが解けるは、バイクは寝ないはで最低。

フロントタイヤに少数派っていうかB級3人しか履いてないっぽいタイヤを選んでいるんですけど、スラロームセクションでバカみたいに寝るしグリップするし曲がるんだけど、低速セクションでエアとかセッティングに敏感すぎる気がしないでもない。

これで今年のA級昇格狙いは終了。だいたいわかってはいたけど、開幕戦で104%で夢を見てしまった分、がっくり。

次まで頑張ろう。

2013年5月24日金曜日

モトジムカーナにおけるチーム その2

前回の記事(http://husqvarnasm450rgymkhana.blogspot.jp/2013/05/blog-post.html)で
「チーム毎に違う参加可能練習会、不可能練習会を調べろ。それもコッソリ」
と書いたんですが、先の理由の回答から。

答え:堂々と訊くと感じ悪いから。

チームは互助組織です。
お互いに助け合い、一緒に練習し、一緒に上を目指し、一緒に苦労を共有する仲間です。
実利面で練習場所を共有するという面を否定する選手はいませんが、建前じゃなく、本気でチームの仲間を特別な仲間として大事にする選手がほとんどです。

そんな中でこれからチームに入ろうという選手が、練習会という実利面だけを確認してくれば「この人と一緒にやりたい」とか「この人を育てよう」と思われなくなる可能性が高いのです。

例えると大学のサークル、いや就職活動が近いでしょうか。

就職先を決めるにあたって、給与水準、休日日数、福利厚生などの実利面をしっかり調べて比べる事はとても重要です。
しかしだからと言って面接やエントリーシートで「有休取れますか?夏休みは何日ですか?昇給ペースはどうですか?」とか「給与が高く福利厚生などの待遇面で得だと思うので志望します」とか「他社の条件と比較しています」と堂々とやれば、大概の場合は採用されません。

一緒に働きたい、と思われなくなるからです。

そこで大人の悪知恵を使わせる通過儀礼として「御社が第一志望です」と言わせるわけです。実際がどうであろうと、この程度の事がしれっと言えない方は少なくとも民間企業ではやっていけないのです。


さて前回は練習会への参加権によるチームのメリットを書きましたが、もうひとつのメリットである仲間について書きます。

ジムカーナ仲間は本質的には趣味の友人という関係でチーム内であろうと外であろうと仲良くすごせます。私にしてもチームが違ってもチーム員以上によく会うような仲が良い友人はいます。

しかしチームという枠がある事で、チーム員に対してはチーム員であるというだけで協力しますし、協力を求められます。

例えば下のクラスの選手への指導。
ナントカ練習会の講師のような特別な場面は別として、ノービス選手に丁寧に指導するという事はよほど請われないとしません。
一言程度のワンポイントアドバイスはしますが、継続して指導し続けられる予定がないので、その場その場のアドバイスしかできません。
車体のセッティングなんかも簡単に思ったことは言えても、その後の責任を取れないので「こんなのも試してみたら」位しか言えません。

チーム員だと違います。
自分がほとんど面識がなく、他のメンバーの紹介で入った選手であってもチーム員にはかなり踏み込んだアドバイスをします。
継続して状況を見れるし適宜アドバイスできるから、セッティングや乗り方でも踏み込んだことが言いやすいのです。

他にも車体の改造なども仲が良い友人同士で助け合うのは一般的ですが、チーム員同士の助け合いも一般的です。
社交的で色々な人と仲良くなれて頼み事も頼まれ事も気安くできるよ、な人は問題ないのですが、社交性やコミュ力に自信がない場合は、同じチーム員であるというだけで助け合える仲間を持てます。

このような直接的な実利面以外にも、一緒に練習するからこそのライバルや友人を持てます。
同じ趣味をもって、さらに一緒に同じ目標に向かって助け合う仲間となれば、その連帯感は非常に強く心地よいものです。
練習会や大会後の食事、適宜行われるチームの飲み会などではいつ果てるともしれない無駄話が続きます。

ジムカーナは競技ですが、所詮は素人の趣味、遊びなので楽しむ事が第一です。
必死に練習して夜も眠れなくなるほど緊張してギリギリの勝負をするのも楽しみですし、このような経験を共有した仲間と過ごす時間も貴重な楽しみです。

チームへの加入は仲間ができるという面で有効なのです。
もちろんこれらは社交性が高い選手にとっては全て独力で可能な事ですが、大会後の食事などもチーム単位で行われる事が多いし、チーム単位での飲み会もあるので、そこに混ざる事は可能にしても主流とは言いにくいと思います。




さて、ここまで書いて我ながらエライ綺麗事書いてるなぁと感じますが、全て本音です。そして読み取ろうと思えば読み取れるデメリットも書かれています。
が、そんな行間を読まなくても理解できるようにデメリット編行きます。


チーム加入のメリット(の一つ)は上記の通り仲間との人間関係です。
そう、人間関係。会社で最も揉める原因になるアレです。

多くのチームは上記のように非常に濃い人間関係で成り立ちます。
例外的に内部交流がほとんどない名義的なチームがないわけでもないみたいですが。

そんな状況だと上手くいっている時には最高の仲間も、一歩間違えれば不倶戴天の敵です。
ちょっとした事からそいつのメットを見るのもイヤだ、位の仲になる事もあります。

そしてチーム内部は狭く、チームからの脱退は容易ではありません(後述)
ドロドロに人間関係に嫌気がさしてジムカーナ自体を辞めてしまうという事もありえます。

具体例を書くまでもないような話ですが、当事者になると実利面も居場所の面でも大変です。

チーム脱退の難しさもあって、アイツが嫌だから辞める!と簡単に言えないのです。

さて、何故脱退が難しいのか。
より正確に書けば脱退は簡単だけど、失うものが大きいので辞める事を躊躇するのです。

チームに入って得たメリットの練習会や仲間を失うのはわかり易いと思います。
そこで「じゃあ他のチームに入り直せばいい」と考えるかと思いますが、これが大変。

一度あるチームに入ると色がつきます。例え辞めたとしても。
私がハンターを辞めたとしても「元ハンター」という扱いになり、最初からチームに入っていない選手とは違うのです。

さて前回チームはチーム間の互助組織でもある、と書きました。
ここでクイズです。

ハンター代表の旅人(http://star.ap.teacup.com/tabibito/)と大喧嘩した私がチームを脱退しました。
そしてあなたのチーム水銀燈に入れて欲しいと言ったとします。
あなたが水銀燈の代表だとしてどうしますか?

実際、困るのは水銀燈さんです。
チーム同士の関係が良いからこそ一緒に練習しているわけで、ハンターと大喧嘩して脱退した私を水銀灯に加入させたとして、私を水銀燈名義でハンター練に参加させられますか?

無理とは言いませんが、余計なとばっちりは勘弁して欲しいと思うのが人情です。

チーム間の移籍というのは過去にも極稀に行われています。
それには辞めるチーム、新しく入るチームそれぞれに納得してもらい、双方の顔を立てる必要が生じます。
このため既にチームに入っている選手を引き抜くなどはまず行われません。

これは新人勧誘でも同じで、正式加入はしていなくても、チームの集まり(練習会や食事)に参加していると、すでにその人はお手つきされていると見なして、他のチームから声をかけにくくなります。

またチームによっては上記のような古風な面を色濃く残している所もあれば、チームの掛け持ちすらOKという豪快なチームもあります。
「うちの名義で練習会出れるよ。チームの縛りもないよ」というチームもあります。

そう言うチームなら気軽に入れる、かと言うとこれも難しい。
何故なら一方のチームが掛け持ち可と言っていても、他のチームが掛け持ち不可であり「あの人は○○所属」と認識する以上、事実上掛け持ちできないのです。

練習会に出るためのチームにしても同じで、名義だろうとそのチーム名を使って行動した時点でそのチーム員として周囲に認識されます。
本人がいくらチーム員のつもりがないと主張しても、チームの名前を使う以上はそう取られるわけです。

このようなしがらみの数々は古風で無駄に思えるかもしれませんが、これらのおかげで表立った揉め事がないとも取れます。
揉めない様にお互いが工夫した結果が暗黙の了解の数々なわけです。



このような事情があって一度チームに入ると、その後のジムカーナライフに非可逆的な影響を残すので、ジムカーナの事情に疎いノービスのうちは特定のチームに入らず周りをよく観察する事を勧める選手も多いのです。



まぁ、実態の一部を強調しておどろおどろしく書いていますけど。
しかし個人レベルでチーム内で上手くいかずに揉めてしまった話は結構聞きます。

これにはチームのカラーと言うものが影響します。


さて次回、最終回。
それでもチームに入りたい方へ。チームの選び方、加入方法を解説します。
多分。

2013年5月21日火曜日

カーボンヘルメット その2

前回(http://husqvarnasm450rgymkhana.blogspot.jp/2013/05/rx-7-rc.html)の続き

>という訳で、練習用メットは別に用意します。
>AB3の限定カーボンモデルを買いに行ったら売り切れだったので多分Z6。
>RCはツーリング用に格上げ。

と書いたんですが、ダンロップ杯Rd2でボロ負けした帰りに桶川ナップスに寄ったらあった。
敗戦の苛々を物欲で解消。

という訳で、さっそく測ってみました。
OGK カブト エアロブレード3R(http://www.ogkkabuto.co.jp/about/topics/2013/05/post-121.html
付属品の顎ネットはつけてない。サイズはM。

1234gは軽いですね。さすがに。

通常版のエアロブレード3のカラーリングモデルが定価35700円なのに対して限定版カーボンモデルが54600円。
例によって通常版はネットで買えば2.6万な事を思えば2.8万高でほぼ倍のお値段です。

ちなみにAB3通常モデルのLサイズを使う友人の計測。
名称:OGK AB3 リネア(グラフィックモデル) 
サイズ:L 
重量:1395g 
備考:頬パッドを厚い物に変更

サイズが違う上にパッドを変えているとはいえ161gも大幅軽量です。

ここまでを並べるとこちら。

  1. AB3R(1234)
  2. RX-7RC(1361)
  3. AB3(1395)但しLサイズ
  4. Z6(1405)
  5. RX-7RR5(1529)
  6. クアンタムJ(1594)
  7. X12(1661)
AB3通常モデルMサイズを是非とも測りたいですね。
RX7-RCより重いほうが心情的にはうれしい。

それにしてもAB3Rはウェットカーボン製とはいえアライやショウエイのトップモデル(RR5、X12)同等の価格でこの軽さは素晴らしい。
RX7-RCのドライカーボンは製法が完全に違うのでコストも値段も話になりませんが、AB3Rは一般ライダーの選択肢に入ってくるんじゃないかと思いました。

また使ってみたらインプレします。

2013年5月19日日曜日

モトジムカーナでのチームについて その1

最近私の所属するジムカーナチーム「ハンター」に元気の良い新人が欲しいな~と思っているんですが、ジムカーナのチームって外部からは伺い知れないものがあります。
そこで、ジムカーナチームについて書いていきます。

特に関東のジムカーナ大会は、揃いのチームジャージを来た選手が大勢います。
部外者や初心者はもちろん、シードに上がるくらいになっても、ジムカーナ界でのチームの位置付けがわからない、という方は多いのではないかと思います。

私にしても知らない事は多いのです。
ジムカーナ始めて8年も経つのに。

理由は簡単。
ジムカーナでのチームの位置付けや各チームの内情というのはほとんど表に出ない情報で、長くジムカーナをやっていても、自分のチームや特に仲の良い他チームの友人でもいない限り明確な事はわからないのです。

そうは言っても知っている事もあるし、知らないために後悔する羽目に陥った選手もいるので、有力チームの方々からお叱りを受けないだろう範囲で解説を試みます。

さて、まずチームとは何ぞや?です。
ロードレースなどでは、実際に走るライダーの他にメカニックやトランポ1台では積みきれない装備を持ってきてもらうなど多数の要員が必要です。
必然的にチーム的なものができます。(既存のチームに入るにしろ、仲間を募るにしろ、一人で出来ない所がロードレースの敷居の高さの一つだと思います)

ジムカーナは経費節約でトランポ相乗りをする選手は多いものの、一人で出来ない事はありません。例外として保護者に運んでもらっている免許を持っていない16才未満の選手がいる位でしょうか。

ではジムカーナで何故チームがあるか、ひとつは「特に理由はないけど仲のいい友人同士でチームを作った」です。
かなり良くある例で、ジムカーナで重要な身近なライバルと競い合う環境を得られます。

そして重要なもう一つが「練習場所、練習環境を確保する」です。

ジムカーナは追い抜きが出来ない上、回転、8の字などコースを折り返すセクションが多いので、1~4人位しか同時に走行できません。
またシード選手が練習するようなコースは、ジムカーナまたはライディングスクールなどでハンドルロックで(ストッパーにハンドルを押し付けて)旋回できる程度の技量がないとそもそも走れません。
サーキットのような大規模設備が必要ない反面、誰でも参加できる形態で大人数が練習するのが難しいのです。

かと言って一人でコースを作って一人で走るのも非常に効率が悪いです。
一人であっても最低限の広さが必要ですし、30本位のパイロンも光電管も必要です。
倒したパイロンを毎回自分で直すのも大変です。

裏を返せば、ジムカーナスキルが一定以上に高い選手が集まると、パイロン等も持ち寄ることで一人の負担が減るし、練習場所も有効活用できます。

練習場所もいわゆるコソ練(半非合法または真っ黒)な場所を使う場合は、誰彼構わず呼ぶわけにも行きません。人が集まるとすぐに使えなくなります。
合法的にお金を払って借りる場所なら何人かで割らないとお金がもちませんが、人数が多すぎても、スキルが揃わない場合(はっきり書けばペースの合わない遅い人が来てしまう場合)もうまく行きません。

そこでジムカーナ仲間でまとまって一緒に練習場所を確保し、機材を持ち寄り、マーシャルを分担する事で練習環境が非常に良くなります。特に有料練習会場を借りる場合は必須といえます。

こんな事情があって、一緒に練習する仲間の確保はジムカーナライフの一大事なわけです。ここにチームの発生原因があります。

ちなみに一人で会場を借りて練習会を主催し、参加者を募るパターンもありますが、これはここ数年の話で、以前はなかなかありませんでした。


という訳で、ジムカーナのチームの大元の意味合いには
一緒に練習する=同じ練習場所を共有するに≒それ以外の人を排除して練習する
があるわけです。


今はSNS(ちなみに世間でオワコン筆頭のmixiがジム屋のライフライン)など選手同士のコミュニケーションも盛んでチーム間で仲が悪いとかはありません。少なくとも私の知る限りは表立って犬猿の仲のチームと言うのはありません。

しかし大元の部分が完全に消えたわけではないのです。

ジムカーナのチームは各チームの練習会を持っている事が多いです。
チーム練はチーム毎にまったく別の特徴があり、完全にチーム員しか参加できないものから、チームが主催するだけで誰でも参加できるもの、主催チームが任意に選んだ人まで参加できるものなど一概には言えません。

しかしチームに入っていないと参加できない練習会がある。
これはいまでもチームに所属する最大のメリットです。

例えば私の所属するハンターにもハンター練習会があります。
有料で会場を借りて練習するわけですが、誰でも参加できるわけではありません。

初心者が来ても通過できないようなコースを作るという点もありますが、かりにコースを完走できたとしても、極端にペースの遅い人がいると全体の練習効率が一気に落ちてしまいます。
練習会のルールや役割分担を逐一教えるのも大変です。

参加できるのはチーム員だけ、と言えるほどの大チームなら良いのですが、チーム員だけでは会場費やマーシャル要員が回りません。
そこでいくつか条件をつけています。

まずはシード選手以外は門前払い。
厳しいようですが、練習レベルがあまりに違うとお互いが不幸になります。

続いてハンターと仲が良い選手。
単純に練習仲間として参加しますし、ハンターメンバーと個別に仲がよければ練習中に何か問題があっても直接話がしやすいメリットがあります。

最後に今回の話で重要になるんですが、ハンターと仲の良いチームに所属する選手。
この条件が結構重要で、チームとして招待する形をとるので、練習会のルールなどを我々が教える必要はありません。

例えばハンターと仲の良いチーム水銀燈さんに所属する選手が初めてハンター練にきた場合、「ハンター練のルールなどは水銀燈さんの中で共有、指導しておいてください」で済みます。

またマーシャル作業などをサボるなど、練習会運営に協力的でない場合はその選手と揉める必要はありません。
「水銀燈さんだから参加して頂いているんですが、ちゃんと指導していただけますか?」でいいわけです。
これで解決しない場合は、チームまるごと今後の付き合いを変える事になります。

そうなるとハンター練に参加する水銀燈チーム員全てに影響がでます。
これを避けようと思えば、きっちり指導するか、そもそも指導が効かないような選手をハンター練に出さないとなります。

逆に言えば、ハンター練に出ているチームに所属すれば、個人的にハンターと仲が良くなくてもチームの看板でハンター練に参加できます。

またハンターはハンターで、別のチーム合同練習会に参加しています。
これも参加可能なチームに所属していれば誰でも参加できる反面、チームに所属していなければ参加できません。

つまりハンターのメンバーは、自分のチーム練習会とチーム合同練習会に参加できます。
チームは内部での互助組織であり、チーム間での互助組織でもあるわけです。


他のチームも同じで、チーム毎に「うちの所属メンバーは、A練習会とB練習会に出れるが、C練習会には出れない」という状況があります。
またチームによってはさらに厳しく「練習はチーム内でのみ行い、他の練習会への参加やチーム外の選手との練習不可」な所もありました。今でもその伝統が生きているのかはわかりませんが。


もちろんチームのしがらみが面倒くさい、と思う選手も実際にかなりの人数います。
しかし、しがらみなしで個人でやる場合は、チームの看板という信用を使えないわけで、「私は練習会に参加するにふさわしい技術があり、運営に協力できてルールを守れる良い参加者ですよ」という事を、各練習会毎に関係者にわかってもらう必要があります。

クローズな練習会なので主催者とそもそも接点がない状態から知り合って関係を築いて信頼されて練習会に参加できるようになる、という手間暇かかりそうな事を個別に進めるのとチームのしがらみ、どちらが煩わしいかは人によるでしょうけど、実態としてメリットがあるからチームがあるという部分を無視するのも勿体ない話です。


こんな感じでジムカーナチームを考える時に、実利面で重要になるのがここまでに書いた練習会に参加できるメリットです。
今後チームに入りたい、またはチームに誘われた、という方はそのチームに入るとどの練習会に参加できて、どの練習会に参加できなくなるかを調べるべきです。

それもコッソリ。

次回、なぜコッソリなのか。
チーム所属のメリット、デメリットを人間関係やらチームに入れる時期などから書いてみます。
他のチームの人に怒られなければ。

2013年5月9日木曜日

RX-7 RC その後 ヘルメットの重さを測り比べた。

全力で自慢したRX-7RCですが、私には過ぎた代物だったようです。

某所で
「こんなもん練習用ですよ!軽いからいっぱい走る練習に向いてますよ」
と25万2千円を軽く扱うセレブなジム屋を気取ってみました。

そして走り始めてしばらくすると・・・
ズルっと回転ゴケ。いつもの何の事はない転倒です。


しかし、いざ転ぶと私はメットが接地しないように必死に首をひねって受身をとったのです。
いざという時に分かる本音。
デカイ口を叩きましたが、やはりこのメットを気軽に傷つける度胸はないようです。

頭を打つような転倒は滅多にないとはいえ、転んだ際に頭を接地させないために首筋をつりそうになるのでは本末転倒も甚だしい。

という訳で、練習用メットは別に用意します。
AB3の限定カーボンモデルを買いに行ったら売り切れだったので多分Z6。
RCはツーリング用に格上げ。


さて2chバイク板でこんな対応があったわけです。

以下コピペ

72 :774RR:2013/05/04(土) 10:20:32.56 ID:CIksgHNu
RX7RC買ってツーリングしたのでインプレ。
今まで使ってきたフルフェはRR4、X11。
現在使用中がZ6、X12。
Z6の代替で軽くて楽なメットを探してZ6、AB3と悩んだ。
おそらくコスパは最悪だか金は無視して一番楽そうなのを選んだ。

良い所:軽い。友人のAB3と比べてもZ6と比べても軽い。特に頭頂部が軽く感じる。
高速で風に振られても慣性が少ないからか楽。首振りしても楽。
Z6と比べると軽さで勝つ上、RR5ベースなので高速安定性も上。
SAや道の駅で注目の的。
500km位走ったけど首、肩の疲労感が非常に少ない。
頭の上に250のペットボトル付けるか、外すかと思えば当然かもしれない。


悪い所:高すぎ。
バイザーの無断調整は嫌い、取り付け取り外しもZ6の圧勝。
バイザー動かすとキシキシ言うのでオイル塗り直した。
大きさがZ6の圧勝。
エアロパーツ類が華奢で壊れそう(かつて壊した)。シンプルなZ6、X12の方が安心。
盗難が怖くてSAなどで置いておけない。
静粛性はZ6と同等かな。

どうも自分はアライ特有の部分が嫌いみたいなので、Z6のドライカーボンモデルが出たら30万までは出すんだか。
ないものねだりはともかく現行品の中では一番良いと思う。
サーキットはもちろん、ツーリングみたい長い時間使う場合ほど軽さが効くと思う。
オススメ。ちなみに納期は1ヶ月だった。
73 :774RR:2013/05/04(土) 10:54:52.12 ID:az+w6h0w
>>72
RX7RCは約1450gでZ-6とほぼ同じ、AB3は約1350gなんで軽くはない。
友人が持ってるなら、量り比べてみるといい。
74 :774RR:2013/05/04(土) 11:00:18.61 ID:O3LdRmo9
1450gは、全然軽くないよね。アライだからバランスがいいんだろうけど。
75 :774RR:2013/05/04(土) 11:23:41.39 ID:CIksgHNu
>>73
マジで!使った感じとしては軽いんだが。
天秤買って比べてみるわ。 


という訳で測ってみました。わざわざ天秤買ってまで。
なんというか、ジムカーナでも「速く感じる」と「タイムが良い」は結構別モノなので、メットも「軽く感じる」と「計測して軽い」が別物って事は大いにありそうだと思ったわけです。

一応技術職でISO17025っぽい事を書けば、測定回数は1回。
使用機器はこちら。
2kgまでの誤差5gとなっているけど、
誤差ってなんじゃ!測定の不確かさだろうが!
とか
JCSS校正取って国際標準に紐づいているんだろうな!
とか言われても対応しません。

さて本題。RX-7RC。1361g。


 やはり2chは信用ならないな。いや個体差とか測定誤差とかあるし、そもそもサイズ書いてないから故意の嘘とまでは言い切らないけど。
しかし1450と1361じゃエライ違いですよ。

ちなみに今回測定したのはRR5以外全てMサイズ。友人に借りたRR5も多分M。

続いて今まで使ってきたZ6。付属品の顎部分のネットはつけてない。1405g。

またしても2ch情報より軽い。
付属品の差にしては大きいので、レス73が真実を書いているとすると、やはりサイズ違いなのだろうか。それにしても付属品なしZ6>RCな訳で、44g違えば体感もできるわけです。

続いて自分的大不評のX12。やはり顎のネットは付けてない。これで1661g。
これだけ重けりゃ不評も当然か。
帽体もデカすぎるしね。その分200km/h以上の空力特性が良いらしいけど・・・ま、憧れで買う分には良いのではないかと。

家族のクアンタムJ。1594g。
アライのフルフェの中では普及帯のはずが、かなりの重さです。

最後に友人に借りて測ったRX-7RR5。1529g。
軽すぎないか?っていうかクアンタムより軽いってどういう事?

AB3を計測できていないのが残念ですが良くてRCと同等。
多分RCの方が軽いんじゃないかと思ってます。
Mサイズをお持ちの方がいたら是非計測させてください。

まとめます。

  1. RX-7RC(1361)
  2. Z6(1405)
  3. RX-7RR5(1529)
  4. クアンタムJ(1594)
  5. X12(1661)
結構はっきり傾向が出たように思います。
良く言われる↓ですが、本当なんだなと思いました。

アライは全てのモデルに独自基準やスネル基準を当てはめるために、どれも重くなってモデルの特徴が出ない。ショウエイはモデル毎に明確な特徴を出すため、特化した作りになる。


しかし意外だったのはRR5の軽さですね。
X12と同じくトップレーシングモデルなので安全性はもちろん300km/hでのサーキットのストレートでの空力関係を考えるモデルです。
それがX12の130g落ち。何が違うんだろうな。


基本的に同じ作りのRR5とRCの差が168g。
ウェビックで見るとRR5の単色が4.5万。レプリカカラーが5万位です。
RCが単色とみて25.2万。レプリカカラーは27.3万。
RCは単色の方がむしろ目立つ位なので、差が小さくなるRR5レプリカとRC単色で比べると差額20万。
168g軽量化するのに20万です。

一番高い所にあるヘルメットが20万で168gも軽量化できるとなると、ボルト類を一本一万位かけてちまちまチタン化するより効果的な気がしてきました。
むしろ効果的だと思い込みたい。


なんだかんだ書いてますが、被った時の軽さも素晴らしく気に入っています。
勢い余ってレプリカカラーのコレ↓を追加で買っちゃいそうになるくらい。
http://www.arai.co.jp/jpn/rc/rc_dis_f.htm

オレンジっぽい所がツナギとチームユニフォーム。星条旗っぽい所がハスクのカラーリングにぴったり合いそうなんですよね。
27.3万しますけどね。

でもカッコ良いですよね?

2013年4月28日日曜日

イクイップメント()その2ヘルメット

練習用のメットを新調しました。
実に5年ぶりのアライです。
泣く子も黙るRX-7 RC。


実は私はアライが嫌いです。
モノは良い。それはわかります。

私の初メットはRX-7 RR4でした。
その後もSZ-Ram3を2個買ってます。
どれも満足のいく使い心地でした。

ほぼ同時期のショウエイ品でX11、Jクルーズを使っていますが、ジェッペルに関してはアライの圧勝だと思います。
RR4とX11は互角かな。

しかしバイザー交換方式がショウエイに比べてわかりにくい事。
上手くできなくて、アライの客相に電話した際の対応が非常に腹立たしかった事。
後者が致命的で「二度とアライなんて買うか!」となったわけです。


今は練習用にショウエイZ6。
すでに3年半使って傷だらけ。



本番用にX12。
デザインが最高に気に入っていますが、岡田商事の限定輸入モデルでもう手に入りません。
デカくて重くて練習でもツーリングでも使う気にならないと言う微妙なポジション。

X12は年10回のジムカーナ大会と年数回のサーキット走行でしか使わないので、当面はこのまま。
練習兼ツーリング用のZ6の代替を探していました。

Z6は色、シンプルなデザイン、驚異の軽さ、小ささで非常に気に入っています。
ジムカーナではジェッペルユーザーが過半を占める状況で、フルフェのZ6でも防御力的には十分なのです。もちろんサーキットや高速道路での空力特性とかまったくどうでも良し。

反面、頭を振って操作する事が多いので、軽さ小ささは重要。
練習時には疲れにくいことも大事です。

なのでZ7の発売を待っていたのですが、なかなか出ない。まったく同じZ6を買うのも少しつまらない。
そこでZ6なみに軽くて疲れないメットを探しました。

OGKのエアロブレード3は単色オレンジがあって素敵。試着すると確かに軽い。
かなり気持ちが傾いたのですが、エアロブレード3のオレンジをすでにA級選手が使っている事。
なんだかんだでアライorショウエイが無難という保守思考で却下。

ちなみにジムカーナ界の暗黙の了解で、レプリカカラーに関しては既に使用している選手がいる場合に後から被せるのは避けます。単色に関しては問題なし。なのでエアロブレードのオレンジを買っても大丈夫は大丈夫。のはずです。

という訳で軽さと信頼性を求めるとZ6を買いなおすしかないか、と考えいた時にモーターサイクルショーで出会いました。
用品店で飾ってあるのは見たものの、ケースの中で試着なんてまったく考えられないこいつが、全サイズ試着用に用意されていたのです。

被って感動しましたね。
RX-7RR5ベースなので大きさはそれなりなのに驚異の軽さ。
見た目の質感の高さ。
バイザーのカバー部分が半透明のため、以前ブチ切れたバイザー交換もやりやすそうです。

という訳で買っちゃいました。
発注してから1ヶ月。

あまり欲しいとも思わないメットバックも付属。


説明書はRX-7RR5用です。


RC専用の注意書き。
こいつは丁寧に扱いたい。


本体は展示品よりさらに輝いて見える。


バイザーはスモークに換装済。怖いから店員さんに教えてもらいつつやってもらいました。

RCの記載がなくてもバイク好きなら一発でわかると思いますが。


ま、Z6の代わりの練習用なんで、遅かれボロボロになるとは思いますけどね。
メットも結局は消耗品だし。

ツーリング用にも兼用するので、頭から落ちるこけ方はしたくないものです。



最後に。



定価販売でどこで買おうとまったく値引きなし。
ライコランドのポイント還元で2000円商品券が6枚も出てきましたよ。

という訳で、アベノミクスで景気回復を願って散財しました。








という前フリでジムカーナ界のヘルメット事情を解説します。

最大多数派はアライ・ショウエイの上級ジェッペルです。OGKなども含めれば6割くらいでしょうか。

ジムカーナは歴史的に安全運転講習会の流れを汲む部分があり、白バイライクなジェッペルユーザーが多くいました。

現在となっては、歩いて覚えただけのコースを180°以上振り返りながら走るという競技特性上、絶対的に視野の広い点、思いっきり上半身、頭をひねった所で、チン部分が自分のカラダにあたって邪魔しない点など実利面でジェッペルが好まれるようです。

また夏場の練習などでメットをかぶったまま吸水できるのもありがたい。
欠点の防御力は、ジムカーナは転倒は多いものの、速度が低く顎を強打する率は低いと考えられています。


残りの3割強がフルフェイス。
私自身無傷で住んだとは言え、ジェッペルのRam3使用時に顔を路面に擦りつけながら滑走した事があります。
目の前数センチでバイザーが削れていくのを見てすっかり怯えました。

この時は純正バイザーが本当に優秀で、怪我はなかったのですが、身内でフルフェをかぶりながら
ハイサイドで顎をうって口から血を吐いたのを見たりしています。

私自身レーシックでメガネ不要となり、フルフェに苦がなくなったので、ここ3年ほどはフルフェイスで通しています。

私が始めた7年前と比べてもフルフェイスユーザーは増え続けており、ツナギやプロテクター使用率の向上と合わせてジム屋の安全意識や装備は向上しています。

これからジムカーナをやろうと思う方には、是非ともフルフェイスを使ってもらいたいです。
何はなくとも安全装備だけはケチってはいけません。

もちろん25万のメットじゃなとだめってわけじゃなく、アライ、ショウエイ、OGKなどマトモなメーカーの下位グレードで十分です。