もう2年近く前ですが、A級選手がCBR600RRをこれでもかとバンクさせて走る動画に、撮影の良さも加わって世界中で評判になり、現在のアクセス数90万。
この動画からUK、ポーランド、カナダなどでジムカーナ大会がはじまったのです。
本家の日本でもジムカーナはマイナー競技です。
アマチュアの愛好家が熱心にやっているものの、おそらく競技人口は500人くらいと思われます。
最大の関東でのダンロップ杯でも参加者は200を超えれば大盛況。
各地の大会の参加者を見ても、全国1000人はいなさそうです。
このため冒頭のフルバンクで走るジムカーナ仕様のCBR600RRも、カスタム内容、走らせ方などまったくわからないという視聴者が多いようで、tubeにもコメントが多数乗っています。
しかし撮影者は選手ではなく、志賀選手との付き合いもないので、技術的な返答ができないのです。
という訳で、勝手に解説。
こちらは現在の志賀号の気合の入ったスタートシーンです。
まず見てわかるのがバーハンドル=アップハンドルです。
ジムカーナでのセパハンの不利さ、バーハンの有利さは絶大です。
お金もかかる上に、前後バランスが激変するのでリセッティングする技能が必須のため、まったくの初心者には厳しいカスタムです。
このせいでSSでジムカーナを始める選手が少ないんじゃないかと思います。
色々方法はありますが、AMB(http://www.maderv.com/)のバーハンキットを入れればOK。
続いてエンジンガード。
ジムカーナは転倒が日常茶飯事なので、必須です。
モタードとミニバイクはなくても何とかなりますけど。
関東の選手の9割がどちらかでバンパーを作っています。
私はZ1000でパワーバンド製、DRZ、VTR、ハスク、ストリートトリプルでSSBを選びました。
ここまではジムカーナの常識装備です。
次も常識カスタムのスプロケ変更ですが・・・
後輪もダブルディスクブレーキなんじゃないかという見た目です。
ショート化自体は全員がするような変更ですが、市販品でドライブ、ドリブン共にめいっぱいショートにしても足りない場合は作るしかありません。
そしてデカくなりすぎたドリブンは剛性確保ため銀盤に補強が・・・
そしてタイヤですが、ここ今年はダンロップを選んでいるようです。
銘柄はアンビートン。当然ながらアマリングはありません。
ちなみにノービスの8割、シードのほぼ全員がダンロップならアンビートン、BSならR10、ピレリならディアブロスーパーコルサなどのプロダクションレースタイヤを選びます。
量販店にはまず在庫はなく、レース系の店で買うか、取り寄せてレース使用承諾書への署名返送が必要だったりします。
建前上は公道走行可ですが、物によっては公道自走は自殺行為なものもありますので、あまり気軽に履くと死にます。本当に死ぬので安易に買わないでください。
特にピレリは冬の雨とかどれだけ神経使っても無駄です。
ハードウェア上の大きなカスタムはこんなものです。志賀号は特にカスタムが少なくサス、ブレーキもノーマルです。もちろんセッティング(バネレート含む)は別です。
こんな小技は多数あります。
バンク角対策なのか、転倒対策なのか、わかりませんが、ジムカーナ選手はこういう生活の知恵的なカスタムが大好きです。
このCBRのカスタムで一番難しいのはコンピュータと思われます。
志賀号のアイドルは6000rpmと驚異の高さです。
しかし09CBRでこれをやるのは大変です。
どれくらい大変かは・・・やってみればわかると思います。
私は分かりたくないのでやりません。
さて長くなったので走らせ方では一点だけ。
tubeのコメント等で見られる誤解ですが、ジムカーナで2速はまず使いません。
冒頭の動画でもすべて1速だけで走っています。
確かにジムカーナ的な走りを始めて最初に戸惑うのが1速走行です。
エンブレも大きいし、アクセルを開けるとドン付いてギクシャクしてしまいます。
教習所とかでも発進したらすぐに2速へ上げろと言われますし、街で走っているバイクの大半がそうです。
しかしジムカーナでは1速です。
アクセルワークの上達、リアブレーキの使い方で1速であっても動画のような滑らかかつ豪快な加速が可能です。
最近はtubeの動画を見てジムカーナを始めたという選手も出てきています。
志賀号は憧れのマシンだと思います。
もし本気で志賀号のようにマシンを走らせたいと思うのなら、ジムカーナの世界に入ってきてください。
すぐにここに書いた以上の詳細を直接聞けると思います。
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